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Sくんとのこと 3 ~ 新潟のリーサル・ウェポン、ガッキー登場!

Sくんとの話。3回目の今日が最終回だ。

その後、このブログでは繰り返し書いてきた通り、僕は自著を出版することに成功した。
出版社から送られてきた本を、ぱらぱらと読み返すと、Sくんのことを書いた部分が目に入った。
(Sくんは僕の本に、少しだけ登場している)

冬は海の家もシーズンオフのはず。
今頃、どうしているだろう?
Sくんに無性に会いたくなった。
そこで、寿司でもつまみながら一杯飲もうと誘ってみた。

久々に会ったSくんは、日焼けの痕跡すら残っていなかった。体重も夏場よりは増えたようだ。
つまり、去年の春先に、初めて会った時のSくんに戻っていた。
海の家は、一年を通して営業することが、法令上できないので、今は一旦閉めた上で、春に向けて構想を練っているという。
「ずっとフル回転だったんだから、休んだほうがいい。頭にも、体にも、休息は必要だから」
僕は思った通りに、そう言った。

あらかじめ断っておくが、ここからしばらくの間、主人公が入れ替わる。

最初の1杯を口につけたくらいのタイミングで、他の客が入ってきた。
驚いたことに、僕の友人の、ガッキー&樹理ちゃんのカップルだ。
完全に、偶然だ。
ふたりが付き合い始めたことは、人づてに聞いてはいたが、会う機会もなかったから、冷やかすこともできないでいた。
だから、ちょうどいい機会だと思った。
向こうは向こうで、言葉も出ない様子だ。
何もそこまで驚かなくても、と思ったら、なんとガッキーは、僕だけではなくSくんとも親しいことがわかった。
小学校時代の同級生なのだそうだ。
そのSくんが、僕と寿司屋のカウンターで飲んでいたので、驚いたのだと言う。
それは確かに、びっくりだ。

「こんな偶然、あるんですね」
と目を丸くするガッキーに、
「きっと縁があるんだよ」
と笑って答える。

シェフを生業とするガッキーは、36歳の若さにしてイタリアンの達人であり、ワインの巨匠だ。
友達だから誉めているわけではない。本当に大した男だ。
しかし、私生活でのダメさ加減はほとんど禁治産者レベルで、一歩家を出れば携帯を失い、コンビニまでいけば財布をなくすという、いつ白い建物の中に閉じ込められてもおかしくないくらいアンタッチャブルな人物である。
もちろん、品位ある自著には登場しない。

「出版の話、聞きましたよ。おめでとうございます」
とガッキー。
「ありがとう」
僕は若い友人からの祝福をありがたく受け止めた。「そっちこそ、おめでとう。つきあっているんだってね。I画伯から噂は聞いているよ」
するとガッキーは、「実は・・・」と言って頭をかく。「まだ、あまりオープンにしていないんですが、先月、籍を入れまして・・・」

なんと、すでに入籍までしていたとは!
新婚ほやほやのカップルに、偶然会えるなんて、めったにない幸運だ。
こういう時は、幸せのオーラを分けてもらうに限る。
幸せそうにほほ笑む樹理ちゃんをみて、ふたりはよほど相性がよかったのだろうな、とうれしくなった。

樹理ちゃんは、いつもにこやかな美人で、ふたりが付き合い始めたと聞いた時は、ガッキーに何か弱みでも握られ、脅されているのではないかと心配もした。
しかし、実際にふたりの様子を目の当たりにすると、むしろ主導権を握っているのは、樹理ちゃんのほうであるようにみえた。
頼もしいくて、いい。
彼女にこんなに強い一面があったとは、少し意外だった。
僕に女性はわからないし、それに、あっという間に変わるようにみえる。

予期せぬ再会、Sくんとガッキーも友人であったという偶然、そして、結婚、出版と、お互いに祝福しあえる幸運。
こんな邂逅があって、盛り上がらないわけがない。
僕らから彼らにワインのボトルを送り、そうしたら彼らがお返しに、僕らにお酒の4合瓶をという具合に、プレゼントし合いながら、一緒に飲んだ。
僕の酒のペースは、通常、ちょっと無茶なくらい早いのだが、若い後輩たちは、きっちりと後についてくる。
樹理ちゃんだけが、自分のペースを守りながら、たおやかに微笑んでいる。
いい宴になった。

「そうそう、偶然と言えば、ですね」
少し酔いが回って、饒舌になったガッキーが、身を乗り出して話し始めた。

「僕の友達も、この前結婚したんですよ。それで、お互い嫁を連れて飲もうということになって、4人で飲んだんですけどね。
なんと、友達の嫁もジュリって言うんですよ。
ジュリなんて名前、珍しいじゃないですか。
すごい偶然だ!って盛り上がって、
『漢字も一緒かなあ? うちは樹木の樹に、理科の理だけど』
って言ったら、友達も、うちもだよ! って大喜び。
うお~、すげ~、って叫んで抱き合ったら、突然、友達の嫁が友達の頭をバシって叩いて、
『私のジュリは理科の理じゃない、サト(里)だあっ!って』
真っ赤な顔して、怒ってましたよ」

この話には一同、腹を抱えて大笑い。
「本当に奥さんの名前、漢字でどう書くか、わからなかったのかね?」
笑い過ぎて涙ぐみながら僕が尋ねると、
「あるいは、理科の理がどういう字か、わからなかったか、ですね」
とガッキー。
「まさかあ」
と僕が返す。「さすがにそれはないでしょう? ちなみに彼は何をしている人?」
「プロレスラーです」

・・・そうか、それなら、いろいろな可能性があるかもね。


「いやあ、楽しかったなあ」
店を出て、ガッキー夫妻と別れた後、Sくんはいつもの人懐っこい笑顔で、そう言った。
もちろん僕にとっても、この上なく愉快な夜だった。

Sくんとは今後、何か一緒に企画できないか、と話している。
地元新潟のため、そして、新潟に帰って来たいのに、帰れないでいる人たちのために、僕にもできることがあるかもしれない。

アーリーリタイア後の人生に、またひとつ、楽しみが増えた。


来月、Sくんの海の家は、活動を再開する。
開放的な店だし、気のいい男だから、近くに行くことがあったら、のぞいてやってほしい。
新潟に帰ってきたい人、何かを学びたい人(この春からコミュニティ・カレッジが開催される)、仲間が欲しい人、マルガリータが飲みたい人、海を眺めながらのんびりしたい人。
もちろん、ビーチにオフィスをもちたい人も。
理由は何でもいい。
「内山のブログを読んで来た」で通じるはずだ。

関屋浜は、きっと今年も、熱い。


Sea Point Niigata


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注:前々回から今回までの記事で使用した3枚の写真は、いずれもSea Point Niigataからの提供による





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コメント

No title

 今年はうちのテナントあるシャッター商店街ま活性化に寄与しようと考えています。

 色々とご相談させてぐさい。

Re: No title

来週飲む際の、議題その3ですね!
こちらこそ、色々教えていただければと思います。

No title

内容は、ほのぼのしてて、すごくいいと思いますが

「妻の名前をまちがえ、レスラーがぶっとんだ」
(ぶっとびガッキーと友人のはなし)

ぐらいのタイトルのほうが
せっかくの記事を読んでもらいやすくなるのかもしれないなー

とベロベロに酔っ払った頭で思いました。


なにげに検索すると・・・例えば・・・

ツイッター時代に注目される、ブログ記事タイトル9つのルール
の中で



ブログは、人に読まれないと存在しないものと同じ



と書いてました。

まあ、それも一理ありだと思います。

これは、いい本が売れる とは限らない にも通じるでしょうし

こういう心理戦も 一考の価値ありかもです。

No title

うーん、長いだけで、なんだか読みにくいです。

場面と人物が、頭に入ってこないです。

知らない人の話を、面白そうにたくさんされても・・・(笑)

Sくんの話だったのに、オチもなく、なぜか別の人の話に二転三転しているし・・・(笑)

奥様にも読んでもらって、意見を聞いた方がよいです。

Re: No title

ナマケモノさん

確かにタイトルは全然気を使ってませんね。
そうか、タイトルで読むかどうか決める人もいるのか。
考えてみます。

Re: No title

いいね さん

まあ、こんなレベルだと思ってください(笑)

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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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