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PTAというものに、強い違和感を感じる

このところ、妻が忙しい。
理由はPTAだ。

現在、長男が小学校6年生で、妻は初めてPTAの役員をすることになった。
6年生だと大変だから、早い学年のうちにやっておくのが無難だということは、妻も知っていたようだ。
ただ、下にふたりの男の子がいて、幼稚園の行事も盛んだったから、さらに小学校のPTAは、物理的に不可能だった。
延ばし延ばしにした挙句、結局、最後に手を挙げざるをえなくなったというわけだ。

しかも妻は学年委員長、らしい。
人望があるわけではない。
くじ運が悪かった。

僕はそもそも、PTA反対論者だ。
なんでこんなものがあるのか、わけがわからない。
終戦時、アメリカが押しつけたものが、政治的駆け引きもあって、その後もダラダラと続いた。
どんどん歪に変形しながら、だ。
特に昨今、人々の権利意識が肥大化してくるのにともない、それまでは「なあなあ」「なんとなく」ですんでいたものが、すまなくなった。
PTAの意義はどんどん形骸化してきているが、その圧迫感は、増大の一途をたどっているように、僕には思える。

「PTAになんて、加入する必要はない」
長男が小学校に入るとき、僕は妻にそう言った。「何のためにあるんだかわからないし、強制ではないはずだ」
「言いたいことはわかるけど・・・」
妻は僕の考えに反対のようだった。「入らないってなると、それはそれで、責められたり、場合によっては、吊し上げられたりするらしいのよ。そんなことで子供がいじめられたりしたら、かわいそうだし・・・」
吊し上げ? PTAに加入しないから?
聞いていて逆上しそうになった。
本当にそんな愚かな慣習がこの国に残っていて、みながそれに従っているというのか?
わけがわからない。

妻は学年委員長として、ひとつのイベントを、ほぼ自分ひとりでやり遂げた。
低予算の中、学校の体育館を使い、友人のウォーキング講師に頼みこんで、ほとんど手弁当で来てもらった。
親子参加でのウォーキング教室は、なかなか好評だったようで、これなら妻も骨を折った甲斐があったはずだと、うれしく思った。

これで妻の仕事は終わりだと思った。
違った。
その後も行事のたびに駆り出されるし、今は卒業パーティーの準備に追われている。

僕は妻に言った。
「君はひとりでひと行事まとめているんだから、これ以上関わるのはやめなさい。ちゃんと担当の役員もいるんだから、細かいことはその人たちに任せればいい」
ところが、妻はそうもいかないのだと言う。「私が行かないと、なんだ、自分たちに全部やらせて、上はさぼっているのか! って怒りだす人もいるのよ」

そんな馬鹿な、と僕は唖然とした。
政治で言えば、内閣総理大臣が、それぞれの省庁の会議にまで、すべて駆り出されるようなものだ。
著しく非効率で、第一、組織としての体をなしていない。
しかも、総理大臣は、それだけの名誉、権力、報酬(十分ではないだろうが)も伴うし、第一、本人がやりたくてやっている。
無給で、くじによって押しつけられた学年委員長が、イベントのたびに働かされることなど、あっていいはずがない。

先日など、徹夜で卒業パーティーのタイムテーブルを作っていた。
「そんなものまでが、君の仕事のわけがなかろうが!」
と僕はかなり強い口調で言った。
だが、妻は肩をすくめるだけだった。
そういうわけにもいかないのよ、とため息をついた。

(大体、なんだ、その卒業パーティーっていうのは? 小学校なんて、どんな馬鹿でも卒業できるんだろう? パーティーなぞ、いるか!!)

僕には今まで、何度かPTA会長への打診があったそうだ。
先日、妻が口を滑らせて、知った。
会社員だと時間的に無理なので、自営業者が狙われるのだという。
僕のこの性格で、PTAの役員などできるわけがないと妻が判断し、勝手に断っていたのだそうだ。
腹が立った。

「次に話が来たら、引き受けなさい」
だから僕は、妻にそう言った。
現状のPTA制度には、どうにも我慢ならない。
なら、自分で変えてやろうじゃないか。
アーリーリタイアした身だ。時間ならいくらでもある。
まず、本来の意味でのボランティア制に戻す。
一切、強制はしない。
それで役員の数が足りないのなら、それにあわせてイベントの数を減らしたり、規模を縮小したりすればいいだけの話だ。
忙しい人が仕事を中断して駆けつけなければならなかったり、幼い子供を背負い、大変な思いをしながら参加するような保護者が、絶対に出ないようにする。
軋轢もあるだろう。望むところだ。
僕は作家だ。
それで1冊書いてやる!

すると妻は、めずらしく毅然とした口調で、僕に言った。
「PTAは、やめてください。お願いします。あなたはそれでいいかもしれませんが、私たちは今後も、ここで生活していかなければならないのですから」

返す言葉がなかった。

PTAを辞める、あるいは、自らが会長に手を挙げてその規模を大幅に縮小するということは、本当に、そこまで大変なことなのだろうか?
世間知らずの僕には、よくわからない。
もし本当に、すべてが妻の言う通りなのだとしたら、この国ではまだ、かなり野蛮なことがまかり通っているのだと、肩を落とさざるをえない。

なんとかならないものか?
ならないんだろうな。

皆、腹が立たないのだろうか? 忙しいだろうに。
きっと、僕より大人なんだろうな・・・。

季節は立春を過ぎ、僕は立腹で、「忙」はりっしんべんだった。
わかるかなぁ?
わかんねえだろうなぁ?

この国にはいくつかの、甚だ未成熟な制度が残されている。
自分ができることはないのだろうか? と想いを巡らせている。




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またもや在庫切れ・・・。


新潟市だと、古町の考古堂書店様に確実に在庫があります。
考古堂書店
昨日も通りから目を凝らしたところ、やはり2冊確認できました。
残り1冊になったら、再入荷の予定があるか聞いてみます。



追記:
日本ではやはりノイジーマイノリティが強い傾向があり、そのせいでPTAがこのような不条理な形で存在しているのではないか? という気もする。
ノイジーマイノリティが強い風潮は、怖い。
ちょっとした雰囲気の変化で、方向性が大きく変わりかねないからだ。
たとえば、平和を絶対的な目的としてきたこの国は、今、大きく舵を切ろうとしている。
そのことの是非を語るつもりはない。
言いたいのは、サイレントマジョリティのことなかれ主義が過ぎると、声高のもっともらしい主張に国全体が引きずられ、あっという間にとんでもない意思決定がなされうるということだ。
これには、サイレントマジョリティがもっとノイジーになるしか、解決策はないように思える。
ただでさえ忙しい現代人にそれができるか? と考えると、暗鬱な気持ちになる。


追記2:
暗い記事になったので、楽しい写真。

2017021609170001.jpg

友人たちが出版を祝ってくれた。
サプライズの、デザート・プレート。
本当にうれしい。
僕はつくづく、人の運に恵まれている。

ちなみに場所は、Iry。
僕の大好きなレストランのひとつだ。

Iry

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コメント

No title

 歴史の古い街では古参組と新興住宅地組との間でPTAを戦場とした摩擦が起きているらしいですね。

Re: No title

そんなことまであるんですか!
憤りと怖さとで憔悴しそう。
ますます立腹、りっしんべん・・・

No title

PTでこんだけ、長文の愚痴かけるの普通の感覚
でもあるし、ネガティブ思考の塊ですよね。
矛盾に満ちた現実は今そこに現実に至る所に
ある訳ですよ。 それをいかポジティブにとらえ
治して、将来の幸せの確立を上げるか、が大事
なんじゃないですか? 出版した本は
読む価値ないとブログで分かりました。 読んで
ないけど書評になんか書いときますね。

エリート意識が抜けてないんだろうな、元
お医者さん。 合理主義の塊で現実を
乗り切ろうなんてできませんよ。

もっといい本読んで下さい。 それから本
出してください。 今世ではむりそうですので
来生にでも。

Re: No title

おおっ、ブログに対する罵詈雑言、いつかくると思っていましたが、第1号です!

幸せの確立、ではなく、確率ですね。そこだけ訂正。

矛盾に満ちた現実をポジティブにとらえ直すことは、とても有用だと思います。
ただ、それは課題によります。すべてがそれでは、単なる現実逃避になってしまいませんか?
これはおかしい、と思うことを、痛みに耐えながら検討し、自分なりの結論を出そうとする作業も、やはり重要だし、充実した人生のためには時に不可欠だと思います。

僕が合理主義の塊だったら、医者をやめてこんなこと、していないと思いますよ(笑)。
僕の行動はあまりにも非合理的で、ほとんど支離滅裂です。
(ここを通り抜けないと、ユングの唱える『自己実現』にたどりつけないのでは、と推察しています)
そんな僕にとってすら、あまりにも非合理的で不条理なことに反発し、「長文の愚痴」を書いたというわけです。
ぽこさんには通じなかったようですが、PTAによって今現在苦しんでいたり、あるいは、辛い目にあった経験があり、本記事に共感してくれた人も多いと僕は信じています。
そして、辛い経験を共有することにより、気分が楽になることもありますし。

エリート意識、これは難しいですね。
僕としてはもともと、あまり持ち合わせていないつもりなのですが、例えば書店回りの営業でひどい扱いを受け、傷ついたときなんか、あれ、これはエリート意識ゆえなのかな、と思うこともあります。
これは今後の課題だと思っています。ご指摘、ありがとうございます。

「いい本」に関しては、ぽこさんに良書を勧めていただけるとありがたいです。
アーリーリアイアした今、時間はたくさんありますので。

なんてお返事を書いていて思ったのですが、僕って案外、「矛盾に満ちた現実をポジティブにとらえ、幸せの確率を上げる」の、うまいかも(笑)。

来世に向けて、精進します!v-221

No title

確立を直すなら、「ポジティブにとらえ
治して」を「~直して」に直して下さい。
PTと書いたのも、PTAと。

コメント欄の文章なんかあまり推敲してませんから、
ネットの感覚では確立と書いても、こいつが
アホだから確率との違いも分からないんだな
とは普通思わないですよ。 スル~できない
のは、PTAへの愚痴と近しいものがあるかも。

良書、例えば
ヴィクトル・フランクルの「夜と霧」
アウシュヴィッツを体験した医師による、
極限における人間の有り様を、精神科医でもある
著者の目から冷静にとら直した本。 収容所という
過酷な状況下で、否が応でも人生から無駄を
そぎ落とさざるをえなくなった時、何が人間の
本質的欲求となるかが見えてきます。

ド・ハートマンによる「グルジエフとともに」
ロシアの思想家グルジエフと過ごした生徒の
ドキュメンタリー本。 人生という限らられた
時間において、いかに人間のエッセンスを
効果的に高めるか、グルジエフは生徒とともに
様々なワークをします。(宗教ではない) 
ロシア革命の赤軍と白軍が内戦を続けてた
時代に、誰もが生きる残る道を模索していた
状況下、内面への探求の旅を行う人々。 
読んでいてその時代に引き込まれます。 

そして現代のあまた出版される表層的な本、
ハウツー本、例えば幸せのなんちゃらとか、
本人さえ少しも会得もしてないタイトルだけ
先行した奥行きのない本との違い、
同じ価格帯で買えるのに、歴然たる深さの
違いに愕然とします。 なおあなたはこういう
良書を読む必要はないです。 今世は表層的に
生きて適当な本を気が向いたら上梓して下さい。
来世で読める機会があったらどうぞ。
 

No title

Xとら直した本。
〇とらえ直した本。

なお私はアンチではないですよ。 本の評判
いいようですね。 本の方向性とブログの愚痴
があまりにも乖離しすぎている点を指摘した
まで。 PTAに反対なら廃止運動でもしたら
どうですか? 「前回は妻がやったんだから、
今回は他のメンバーがやるべきだ(怒)」とか、
あまりにも感覚が普通すぎるんですよ。 
おすばらしい本を書いてなかったら、私も
こんなコメントしてなかったと思います。
出版向け聞こえの良い表現を書く、しかし
実質が伴っていないことを本人が自覚してない
状態を一言でなんと言うか教えて差し上げます。 「偽善」   自覚していたら 「悪」の一種かな。
悪の方がまだましです。 その悪さ加減はみてて
分かりやすいから距離がとれる。 偽善は
ややこしい。 うっかりすると近づいてしまう人も
いるでしょう。 買った人は内容を1回は評価
してしまったかもしれないが、今後そこ改めて
金をドブに捨てたと思って、早く当該本をゴミに
捨てることを強く推奨します。

No title

もう1冊良書を挙げておきましょう。

ディマティーニの「人生はバランスでできている」
一見理不尽に見える、自分に降りかかってくる
様々な現象も、まずは感謝の心で受け止めること。
するとマイナス事象にみえていた現実も、すべて
自分をまきこんだ因果関係の結末であることが
分かり、それまで社会のせいにしていたのが、
自分のどこを修正すればよりよい未来が見えて
くるか分かるという内容の本。
原題は The effect of gratitude

PTAという現実にある組織に怒りをぶつけたり、
低学年の頃にやっておけば楽だったとか安易な
不平を述べたり、子供を圧倒的体力の差がある
大人が蹴ったり、全て相手がわるいから、で
結論づける傾向のあるあなた必読の書です。 
これはぜひ今世で読んで下さい。

私もこのブログに感謝。 世にあふれるゴミ本。
それらは作者自身の体現ではなく、ご本人の
本来の人間性からかけ離れたタイトルと内容が
ずらり並んでいることが改めて貴方を通じて
分かり、何を読めば時間の無駄にならないか、
今後も良書を厳選し読書しようといういい戒めに
なりました。 ほんと感謝ですよ! 皮肉でなく

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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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