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人は小食によって運命を好転することができるのか? 江戸時代の賢人に学ぶ

とあるネットサイトの書評が目に留まった。
『江戸時代の小食主義―水野南北『修身録』を読み解く』
若井朝彦(著)
https://www.ningenclub.jp/blog01/archives/2018/12/post_2623.html
そこではこのように紹介されている。

“個人的には、最近食べ過ぎの傾向がありましたが、本書を読むと食欲が少し抑えられました。本を読むのが好きな方には、巷(ちまた)のダイエット本を読むよりも、実は本書を読んだほうがダイエットにかなり効果があるかもしれません。もちろん、本書はダイエットのための本ではなく、小食によって身も心も引き締まり、運命を好転させるための本です。”


なんとまあ、と驚いた。
というのも僕もこの本を自著、”4週間で幸せになる方法 Twenty-eight tips to create joyful life”の中で、ダイエットに関連付けて紹介していたからだ。

もし著者本人の目に留まるようなことがあれば、「そんな軽い切り取り方をするな」と怒られかねない引用であるような気もしていて、恐る恐るといった感じであったのだが、書評でも自著と同じような紹介のされかたをしているのを目にし、おかしいやら、ほっとするやら。

この書評にもある通り、水野南北は、
「とにかく食に節度を持ち、小食、粗食を続けていけば、どんなに悪い相を持っている人でも、運命を好転できる」
と説いている。
小食は人に幸せをもたらすのか?
僕自身は実はそう感じているのだが、裏づける科学的データがあるわけではないので、自著では小食と幸福とを直接結びつけるようなことはしていない。
ただし、自分の内なる感覚にきちんと注意を向ければ、ほとんどの人は自分が食べ過ぎていることに気づくはずだし、そのような習慣をもつことは心身によい効果を及ぼすはずだとは考えている。

今年の初秋、曹洞宗の僧侶ふたりと、僕との3人で食事をするという、貴重な機会に恵まれたことがあった。
僧侶たちは本来、食事中は一切会話をしない。
しっかりと味に集中し、ゆっくりと咀嚼していく。
ただしこの日は、僕というゲストがいたため、
「聞きたいことがあったら、多少は話をしてもいい」
との許可は事前にもらっていた。

そこで以前から興味があった、いわゆる「西洋仏教」を日本の僧侶としてどう感じているかについて尋ねてみた。
すると、僧侶たちは一旦口の中にあるものを飲み込んで、それから話を始める。
次に食事を口にするのは、話が終わってから。
つまり、咀嚼と会話を同時にすることは、一切ない。
申し訳なくなって、余計な質問をするのはすぐに止めたが、おふたりの食事に集中する様子から、仏道を究めようという真摯な態度が感じられて、大したものだと思った。
きっと日常のすべてが、瞑想に近いものになっているのであろう。
それでこそ僧侶だと思う。

もちろん在家の僕らがそこまでやる必要はないが、食事とは命を頂くことだから、もう少し食に対して謙虚であっていいように思える。
「自分の金で食べてるんだ、好きにさせろ」という物言いは、理屈としては通るのかもしれないが、僕にはまっとうな人間の言い分とは思えない。

この書評を読んで、そんなことを思い起こすとともに、もう一度『江戸時代の小食主義』を読み返したくなった。
説得力があり、わかりやすく、時におどろおどろしいが、全体を通してみれば実に繊細。
知的好奇心を楽しく満たしてくれるだけでなく、読むだけでダイエットになるという(しつこい!)、夜の長いこの季節にお薦めの一冊だ。






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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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