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出版社への原稿の売り込み9

一昨日の続き、原稿の売り込み話に戻る。

Hちゃんから届いたメールは、かなり厳しいものだった。

出版は、そこまで難しいのか・・・、
無名の人間が本を出そうとした時の成功率は、一体どの程度なのだろう?
疑問に思った僕は、今さらではあるが、ネットでいろいろと調べてみた。

得た結論をまとめると、こんなだ。

“昔も出版は簡単ではなかった。
それでも10~20年前は、商業出版までたどりつく人は、約1%といわれていた。
それが、この出版不況のため、出版社のリスク回避の姿勢が強まり、どんどんと低下。
現状だと、編集者によって言う数字は多少異なるものの、出版できる可能性は概ね、0.5%以下、あるいは0.3%以下というあたりの意見が主流で、「まず不可能」と言い切る人もいる“


現実の厳しさを思い知らされる。
無名の新人が本を出すことは、ほぼ不可能な世の中、らしい。

出版コーディネーターの小山陸男氏は、知識共有コニュニティ「士業のミカタ」の中で、こう語っている。

そもそも出版社の実態はどうなのか?なぜそんなにも通過率悪いのか?
それは、持ち込み企画や原稿自体が出版社のメインな企画の取り上げ方ではないからです。本来は編集者の方が指名して書いていただくのが普通の企画の成立スタイルだからです。著名な専門家や、有名な大学の先生などに、出版社側から原稿や企画を依頼します。そのやり方で大方の出版社は著者を獲得し書籍を作っていきます。
外部持ち込み、いわゆる書籍コーディネータや出版コンサルの方が持ち込む企画、または著者になりたい方が自ら持ち込む企画というのは、メインの企画の扱いではないのですね。どちらかといえばイレギュラーなものなのです。だから通過しないのです、普通は。


Hちゃんのメールと同じことが書いてある。
ということはやはり、これが現状なのだろう。
出版コーディネーターがこんなことを言っていいの? というくらい、厳しい内容だ。

ただし、Hちゃんからのメールには、ひとつ救いがあった。
それは、企画書が通るかどうかは、ほとんどの場合、その善し悪しではなく、「たまたま」編集者が考えていた企画に沿ったものかどうかで決まる、というところだ。

つまり、僕の企画書がさっぱり通らないのは、企画としてつまらないからではなく、編集者が待ちうけていた内容とは違っていたからに過ぎない、ということになるのだ。
そう言われれば、最初に原稿を持ち込んだF社が、断ることを前提に企画書を斜め読みしたしか思えないような、的外れな不採用理由を挙げてきた理由も理解できる。
そして、僕の企画書に対する「企画のたまご屋さん」からの反応は非常によかった。
出版プロデューサーは、編集者のように、自分の欲しい企画を待っているのではなく、企画の出来次第で判断するはずだ。

このことも踏まえて、前向きに推察すれば、この企画は、「今、編集者たちが待っている企画とは、たまたま一致しなかったが、内容自体は決して悪くない」となる。
もっと言えば、僕の本の内容は、そんじょそこらの編集者が考えている企画よりも先を行っているがゆえ、逆に採用を見送られてしまっているだけ、という可能性さえあるのではなかろうか?

いいようにとり過ぎだろうか?
ずっと耐えてきたんだ。このくらいの夢想はさせてくれ。

今回のことを通じて、現在の出版事情が、僕が予想していたものよりもはるかに厳しいものであることがわかった。
理由はなんであれ、僕の企画書が通る可能性はほとんどないことも、理解した。

ただ、僕にはまだ、敗戦を受け入れる意思はなかった。
当たり前の話だ。

だって、まだ誰も、肝心の原稿を読んではいないじゃないか!

僕はそもそもおもしろい企画をみつけたと思って、執筆を始めたわけではない。
訴えたいこと、ひとつひとつを文字に置き換えて行ったら、結果として、一本の流れができた。
その全体で判断してほしい。
そして原稿の内容、特に新しさと密度については、絶対的な自信をもっている。

書店を冷やかし、本をパラパラとめくると、多くの本が、1500円、あるいは2000円の価値など絶対ないと断言できるくらい、薄っぺらであることに驚き、失望する。
有名なテレビコメンテーターが、年に何冊も、ほぼ同じ内容の本を出す。
でも、僕の原稿に関しては、絶対にそんなことはない。
普通の本の数倍の知見が、つまっていると自負している。

そもそも、なぜほとんどの出版社が、原稿そのものではなく、「企画」を募集しているのかがわからない。
もちろん、これが建築物や映画なら別だ。
数千万円、あるいは、億の単位での予算が必要とされるのなら、企画を吟味した上でなければ、怖くて実行に移すことはできないだろう。
でも、文字原稿なんて、ノ―・コストで仕上がる。
まずは企画書、なんてもったいぶらないで、原稿それ自体を読んで、評価すればいいではないか。

時間がない?
ふざけてもらっては困る。
プロであれば、原稿用紙300枚程度の原稿なら、1時間あれば斜め読みできるはずだ。
ひとり担当を決めれば、1日に8本の原稿を残業なしで審査できる。
それがどうしても無理なら、文学部や人文学部の学生を、アルバイトとして雇って、下読みをさせればいい。
素人には無理?
本当にそうだろうか?
ある程度本好きな人間なら、それだけで立派な一読者だ。彼らがおもしろいと思えば売れる可能性が高いし、逆につまらないと思えば、少なくとも若い層にはうけないということになる。
むしろ、原稿に埋もれて暮らしているプロの編集者のほうが、感性が摩耗し、原石を見出せなくなっているかもしれないではないか。
持ち込み原稿にざっと目を通すという、たったそれだけの努力もしないで、書籍の世界を盛り上げていけると思っているのであれば、それは出版業界の驕りだと断じざるをえない。
出版不況になって当然だ。

そこで僕は、「企画」ではなく、「原稿」を募集している、すなわち、実際の文字原稿で評価を下してくれる出版社を探すことにした。
目を皿のようにして、グーグル検索の結果を洗っていく。

1時間近い奮闘の結果、以下の出版社がみつかった。

・セルバ出版
http://www.seluba.co.jp/
郵送のみ。採用を検討するもののみ1か月以内に返事、とのこと。

・ごま書房新社
http://gomashobo.com/
まずは電話を、とのこと。

・花伝社
http://kadensha.net/index1.html
メールで原稿を送付。2週間以内に返答、とのこと。

・サンクチュアリ出版
http://www.sanctuarybooks.jp/
メールで受付け。出版の見込みがあると判断した原稿についてのみ、1ヶ月以内に個別に連絡、とのこと。

この他にも数社あったが、非常に小さく、年に数冊しか出していないところや、例え商業出版の実績があったとしても、自費出版をメインにしていているところは見送った。

この4社で、最後の勝負だ。


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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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