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ちょうど30年前、僕は異国にいて、かなり無茶をしていた ~ ヤーヤーヤー!ベニーが新潟にやってくる! 1

以前にも少し書いたが、来月、僕がイギリスにいたころに一緒に住んでいた、カナダ人のベニーが新潟まで遊びに来る。
僕とベニーがイギリスに住んでいたのは、1988年、僕が20歳で、ベニーが34歳の頃の話だ。
アパートの場所はオックスフォード・ストリートから徒歩で十分と、利便性はばっちりなのだが、築後どのくらいの月日がたっているのかは見当もつかないようなボロアパート。
そもそも僕の友人のアツシがアンディというカナダ人カメラマンと住んでいたところに、アツシが、お金がないので彼女のところに転がり込むから、代わりに住まないかと僕に話をもちかけ、また、アンディはアンディで、カナダから彼女が来るのでふたりでアパートを借りたいというので (みんな、お盛んだこと!)、ちょうどその頃、アンディを頼ってカナダからやってきたベニーが代わりに住むことになり、結果として、お互いのことは何も知らない僕とベニーが同居人となった。

当時の僕は、お金があれば語学学校に通い、なくなればウェイターやバーテンダーのバイトをしてお金を稼ぐという具合に、はなはだのんびりとした人生のモラトリアム期間を楽しんでいた。
一方のベニーは、カナダで当時付き合っていた彼女と別れたのを機に、自分でやっていた小さなレストランを畳み、新しいビジネスプランを練りがてら、しばし異国でウェイターでもやって、経験を積んでみようというのが動機。
お互いに境遇が似ていたこともあってか、すぐに打ち解け、やがて周囲の人たちにこいつらはゲイのカップルなのではないかと勘繰られるくらいに、四六時中行動をともにする仲になった。

幾度となく飲み明かしたが、一番印象的だったのは、タックヘッドという、当時人気のあったバンドのコンサートに行った時のこと。
コンサートは夜だったのだが、ありあまる時間をもてあまし気味だった僕とベニー、そしてアンディの3人は、せっかくだから大いに楽しもうと、昼から集まって飲みはじめることにした。
イギリスにはあちこちに、それこそ、すべての曲がり角にあると言っていいほど、たくさんのパブがある。
僕らの決めたルールは3つ。
パブに入ったら全員が1パイント (568mL) のストロングビールを頼むこと。
誰かが飲み干したら、他のふたりもすぐさま飲み干し、店を出ること。
そして、次に目に入ったパブに入り、同じことを繰り返す、というもので、結局、夕刻までに10数件のパブをはしごしたので、この時点でひとりあたり10リットル近いビールを飲んだことになる。

その後、地下鉄に乗って、コンサート会場の近くにあるカクテルバーに寄って、仕上げ。
この店の名物はボリュームたっぷりのフローズン・マルガリータ。
それを皆がそれぞれ2~3杯ずつ飲んで、完全に酩酊状態に陥った後、私たち3人はすこぶるハイ・テンションで、会場に入ったのだった。

会場は席がなく、オール・スタンディングの形式。
酔っぱらっていた僕ら3人は、会場に入るやいなや、あっという間にはぐれてしまった。
混み合った会場でふたりを見つけるのは至難の業。
もちろん携帯電話なんてない時代の話だ。
皆と再び合流できるかどうかは、流れに任せることにして、さて、とりあえずひとりでどうしたものかと僕は考えた。
前の方に行きたいけれど、ステージ前の早い時間に乗り込んで場所取りをしていた人たちばかりで割り込みにくいし、かといって、せっかくこれだけ気分が高揚しているのに、後ろの方で見物するのでは物足りない ・・・。
その時、芯の芯までアルコールに浸かりきり、まともな思考をするために必要な様々な回路がシャットダウンしていた僕の脳みそは、実に、とんでもない指令を出したのだった。

(スピーカーの上で見ればいい。あそこなら特等席だ!)

ステージの両横に設置された、2~3メートルの高さはあろうかというコンサート用のスピーカー。
こともあろうか僕はそのひとつに無理やりよじ登ってしまったのだった。
どうやって登ったのか、手がかり、足がかりはあったのかなどは、まったく記憶にない。

何はともあれ登ってみると、スピーカーの上から見える景色は、実に壮観であった。
バンドのメンバーの表情もはっきりと見えるし、ひとり高いところから、盛り上がっている他のファンたちを見下ろせるわけだから、特別扱いされているような気分だ。
熱気で蒸し暑い下界とは違い、涼しいだけでなく、空調かなにかの影響なのだろう、微かに風のような空気の流れを感じられて、酔って火照った体が心地よくクールダウンしていく。

いや~、我ながら、ナイスアイディア! ここでゆっくり観ることにしよう、と悦に入ったのも束の間、駆けつけた警備員たちにすぐさま引きずりおろされ、僕は会場の外につまみ出されてしまったのだった。
皆、怒ってたなあ (ソリャ、ソウダ)。

結局ベニーとアンディとは会えないまま、気がついたら翌朝、自分のベッドにいた。
二日酔いの頭を抱えながら起き上ると、間もなくベニーも目をさまし、自分自身の姿を見て言うのだった。
「おい、スナオ、なんで俺はこんなに泥だらけなんだ?」
知らないよ、そんなの! 自分のことだって、ろくに思い出せないのに。
その直後にはアンディから電話が来て、
「今起きたんだけど、カメラがないんだ。スナオは知らないか? あれがないと仕事になんないよ!」
との悲鳴が。
だから、僕はなんにも知らないって!

その夜ほどすごい (というか、ひどい) ことはその後はなかったが、僕とベニーは、そんな馬鹿騒ぎを繰り返しながら、徐々に友情を育んでいったのだった。 
あの頃僕は、若かった ・・・ (次回に続く)。

(ちなみにアンディの飯の種であるカメラは、その後、フローズン・マルガリータを飲んだお店で、無事に見つかりました。あぶない、あぶない)



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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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