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よく外出する人は、部屋でじっとしていることができない、みじめな人間なのか? ~ 「暇と退屈の倫理学」を読んで2

前回に続いて、國分功一郎著「暇と退屈の倫理学」について。





この本ではまず、17世紀のフランスの思想家、パスカルを取り上げている。

p36

“退屈と気晴らしについて考察するパスカルの出発点にあるのは次の考えだ。


人の不幸などというものは、どれも人間が部屋にじっとしていられないがために起こる。部屋でじっとしていればいいのに、そうできない。そのためにわざわざ自分で不幸を招いている。“

p37

“おろかなる人間は、退屈にたえられないから気晴らしをもとめているにすぎないというのに、自分が追いもとめるもののなかに本当に幸福があると思い込んでいる、とパスカルは言うのである。”


p41

“パスカルははっきり言っている。気晴らしには熱中することが必要だ。熱中し、自分の目指しているものを手に入れさえすれば自分は幸福になれると思い込んで、「自分をだます必要があるのである」。
<欲望の対象>と<欲望の原因>の区別を使って次のように言い換えてもいい。人は、自分が<欲望の対象>を<欲望の原因>と取り違えているという事実に思い至りたくない。そのために熱中できる騒ぎをもとめる。“


p45~

“気晴らしが熱中できるものであるためには、お金を失う危険があるとか、なかなかウサギに出会えないなどといった負の要素がなければならない。
この負の要素とは広い意味での苦しみである。苦しみという言葉が強すぎれば、負荷と言ってもいい。気晴らしには苦しみや負荷が必要である。
ならば次のように言うことができるはずだ。退屈する人間は苦しみや負荷をもとめる、と。
私たちはふだん、精神的・身体的な負荷を避けるために、さまざまな工夫を凝らして生きている。たとえば、長いこと歩いて疲れるのを避けるために自動車に乗る。だが、退屈すると、あるいは退屈を避けるためであれば、人はわざわざ負荷や苦しみをもとめる。苦労して山を歩き、汗びっしょりになって、「それをやろうと言われても欲しくもない」ウサギを追い求める。
つまり、パスカルの言うみじめな人間、部屋でじっとしていられず、退屈に耐えられず、気晴らしをもとめてしまう人間とは、苦しみをもとめる人間のことに他ならない。“



確かに、多くの人は車でスポーツジムに行き、そこでマシーンを使ってジョギングをする。
猟や釣りなどによって、店で買ってもそう高価でない食料を、大きな労力を払ってでも自分で得ようとする。
パスカルの指摘通り、どこかチグハグだ。
それは興奮を利用しての自己欺瞞なのだと言われれば、確かにそんな一面もありそうだ。

では、それを解決するにはどうしたらいのか?

p44

“人間のみじめな運命に対するパスカルの解決策とはなにか? 拍子抜けするかもしれないが、それは神への信仰である。”




・・・確かに拍子抜けだ。
ほとんどの日本人にとって、これを有意義な教訓として生活に取り入れることは困難だろう。


もちろん本書はここでは終わらない。
この部分はほんの序の口であり、この後、ニーチェ、シュトラウス、ラッセル、ハイデッガー、スヴェンセンなどを引用しながら、我々現代人がどうやって暇や退屈を解消できるかを考察していく。

肝心の結論部分は、次回に譲る。



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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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