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幸福度の高い国々からの意見とアーリーリタイア ~ 「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」を読んで1

「世界幸福度ランキング上位13カ国を旅してわかったこと」という本を読んだ(集英社インターナショナル)。
著者であるドイツ人女性、マイケが幸福度調査で上位に来る国々を訪れ、経済的には豊かであるにも関わらず幸福度が低いドイツ人が、なにを学ぶべきかを探っていくというもの。
発想と行動力に驚かされて手にとったのだが、なかなかおもしろい内容だった。



ちなみに幸福度調査トップのコスタリカでは、平均で8.5点(10点満点)、ドイツは7.1点。
日本は6.4点で62位。
勤勉で豊なのに幸福度が低いという点では、僕ら日本人はドイツ人とよく似ているから、この本からは大いに学ぶところがある。

まず序盤でこんな文章がある。

“p14
私は「各国でもらう幸せのアドバイスをスーツケースに詰め込んで帰国しよう」と望んでいた。実際、旅した国々の大半では、幸せを感じる理由は同じだった。私のスーツケースは次第に「同じ理由」「同じいくつかの幸せの源」で一杯になっていった!
熱帯の猛暑の国でも、殺風景な寒冷地でも、おとなしい北国でも、躍動するラテンアメリカでも同様だった。幸せの源は、私が想像していたよりはるかに似通っていた。
いわく「思ったとおりに前進せよ」(オーストラリア、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、スイス、カナダ)
「人生でいちばん大切なのは自分自身だ。なぜなら、自分がうまくいっていれば、まわりの人たちもうまくいくからだ」(メキシコ、スウェーデン、スイス、デンマーク、コロンビア、ルクセンブルク、アイスランド、パナマ)
あるいは「人生は一度きりだから、うまく進んでいくようにすること」(オーストラリア、コスタリカ、メキシコ、カナダ、ルクセンブルク、ノルウェー)
または、「人生でいちばん大切なのは家族」(すべての国々)
幸せの源はどこの文化圏でも同じもののようだ。たとえばデンマーク人とオーストラリア人が互いにどれほど違っていても、文化はいくつかの点で交差して、それが幸せの源となる。“


いずれも、力強い言葉だ。
確かに我々日本人には、若干欠けているところも多いかもしれない。
その他、僕が興味深く感じた幸福度の高い国々での話を、いくつか引用する。

ドイツ人で、カナダに住んでいるヘルベルトからはこんな情報が。

“p212
後でヘルベルトは私宛てに、自由を満喫している人たち、自分の好きなことをやっている人たちについての情報を送ってきた。
裁判官を退職後、冬季に他人のためにシャベルで雪かきしている人。ソフトウェアマネージャーとして成功した後、今は芝生を刈ったり、プールの管理人をしている人。以前は大学の教員だったけど今は何でも屋で、博士号よりマルチパン(ケーキの一種)のほうが尊敬されている人。“


日本にはこういうタイプの人は、あまりいないと思う。
プロフェッショナルな職歴を終えた人はえてしてブライドが高く、「なぜ自分がそんな、誰でもできることをしなければならないんだ」と考えがちだ。
でも、強いプレッシャーに耐えながら長年働いたのなら、退職後はちょっとシフトダウンするのも悪くないんじゃないか? 
セミリタイア希望の人にとっては、励みになる意見だと思う。

コロンビアのレストラン経営者の言葉。

“p276
問題の解決法が見つからないなら、どうして悩んでいるんだい? 逆にもし解決法が見つかったなら、どこに問題があるんだい?“


確かに僕らは悩む必要なんてまったくないのかもしれない。

オーストラリアで出会ったコックの言葉

“p305
ドイツ人に私が言いたいのはただ一言『リラックスしなよ!』だけだ。自分を笑うことを学ぼう。自分のことをあまり深刻に考えないことを学ぼう“


これまた、確かに。
自分のことを深刻に考えすぎているのをやめれば、気持ちはぐっと上向くように思える。

コスタリカの幸福経済学者。

“p330
私たちは時には急いでいることもある。ちょっと立ち止まって、何が自分にとって重要かを熟考する時間がないこともある。だが今やっていることを中断して『ちょっと待て! 私は今、人生において重要でないことをいろいろやってるぞ』と考えれば、人生はきっと変化するだろう。
これは私自身が危機的な状況に陥った時に悟ったことだが、『ステータスから言えば重要だが、自分にとって本当に重要なことに割く時間が少なくなってしまうような仕事』は引き受けるべきでないのだ“


いいこと言うなあ。
これもやはり、アーリー/セミリタイア希望者にとっては、我が意を得たりの意見であるように思える。

デンマークの教授。

“p335
私たちは常に二つの基本的欲求を満たす必要がある。一方の欲求、つまり相手は絆を求めてくる。そしてもう一方の欲求、つまり自分(私)は自立を求める。双方を満たせれば、人間は成長する。奇妙なことに、そうなった人間は幸せにもなるし、健康にもなる“


僕自身、アーリーリタイアをした目的は、自己実現と豊かな対人関係にある。
フルタイムで仕事をしながら両立させるのは、無理だと判断した(それにはいささか仕事が忙しすぎた)。
だからこのような意見は、自分のいささか無謀な挑戦を後押ししてくれるようでうれしい。

次回もこの本について書きたい。




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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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