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「爆発的に楽しかった飲み会」その2。 昔の職場仲間と20年ぶりに宴会を開いた。

昨日予告した、もうひとつの「爆発的に楽しかった」宴会は、先週末。
20年前、僕がまだ大学病院で若手医師として働いていた頃、よく仕事上がりに一緒に飲んでいた医師・看護師で、久々に集まることになった。
全員が20年ぶりということではない。
たとえば僕目線でいうと、完全に20年ぶりなのはひとりだけで、逆に、この1年以内に会っている人も数人いる。
ただ、その頃の主たるメンバーが勢揃いする飲み会となると、これは皆が大学病院で働いていた頃以来、つまり、20年ぶりということになるというわけだ。
最年長のK先生は50歳代半ば、最年少は僕と同期の看護師で、40歳代半ば。
少し外れる人もいるが、まあ、だいたいがアラフィフということになる。
若者だった時代に飲み歩いた男6人、女3人が、中年になって再会したというわけだ。

それだけ久しぶりにそろったのだから、盛り上がらないわけがなく、というより、盛り上がり過ぎてお店に迷惑をかけちゃったかも、というくらいの馬鹿騒ぎになった。
僕が幹事をしたのだが、2次会を馴染みの店にしなくてよかった・・・


おもしろかったエピソードはいくつもあるのだが、そのメンバーを知らない人には伝わりにくいと思うので、今日はその会で僕が興味深く感じた、3つのことを書いてみたい。

ひとつ目は、昔の先輩はよくおごってくれたなあ、ということ。
この日のメンバーで、当時はしょっちゅう飲みに出ていたと書いたが、最年長のK先生、その次のT先生がすべて払ってくれ、僕ら若手医師や看護師に財布を開かせることはまずなかった。
当時の僕らの稼ぎは、もちろん立派なものではなかったが、食べるのに困るほどひどくはなかったし、先輩医師のほうだって、役職はあるとはいえ、しょせん国立病院勤めだから、決して高給取りだったわけではない(一般の人にはわかりにくいと思うが、医者の場合、一流病院ほど逆に給与は安い傾向があり、国立病院はその最たるものだ)。
両先生のきっぷのよさはもちろん感嘆に値するが、それに加え、お2人とも当時からご家庭があったので、よく奥様がそんな出費を許してくれたものだ、と今になって思う。
そして、そんなことは考えもせず、甘えてばかりだった当時の自分が恥ずかしくなる。
それは時代の問題ではなく、単にその先生方が豪傑だっただけでは、という意見もあるかもしれない。
確かに、そういう側面もある。
ただし、その時代、この両先生ほど頻繁ではなかったとはいえ、いざ飲みに出る時には、全部自分で払ってしまう先輩医師は僕が知っているだけで何人もいたから、やはり時代の要素は大きいはずだ。
先日、まだ勤務医をしている友人と話す機会があったが、今は、こういったタイプの先輩医師は、まずいないそうだ。
それより前に、飲みに行く機会自体が激減しているらしい。
時代の流れなのだろうし、飲み会が苦手な人も多いのだから、それが悪いとはいわないが、なんとも隔世の感を覚える。
ちなみに、僕は散々先輩方にお世話になった自覚があるので、後輩医師と飲む時は、今でもすべて僕が出す。
ワリカンなんてミミッチイことは考えたこともないし、それは、医師を辞め、収入が激減した今も変わらない。

だから、あまり後輩医師とは飲みに出ない・・・。

ふたつめ。
皆で思い出話をしていて気づいていたのだが、今でいう「セクハラ」が当時はなんの疑問もなく横行していたんだな、ということ。
たとえば、看護師のEちゃん。
ある日、彼氏がいることが発覚し、飲み会で、それが誰かの「全裸にエプロン」という冗談につながり、その後、Eちゃんの恋愛話になると、
「あいかわらず裸エプロンやってるの?」
というのが、飲み会の肴、いわば定番ネタになってしまった。
もちろんワイセツな意味など含まない、完全なジョークであり、Eちゃんだって不快に思うことはなかっただろうが(だけど多分、呆れてはいたと思う)、今であればたとえ仲が良かったとしても、職場では御法度だろう。
セクシュアルハラスメントという言葉が流行語大賞をとったのは30年前。
医療業界は保守的かつ閉鎖的だから、他の業界より遅れていた面もあるだろうが、20年前、今の基準では完全に「アウト」なやり取りが、なんの抵抗もなく受け入れられたことが思い出され、まだそんな時代だったのか、と不思議に感じた。

職場での主従関係や性差といった、我々が身を置くきわめて日常的な環境が、たった20年の間に大きな変貌を遂げたのだということを、この飲み会で改めて実感したというわけだ。
世の中、せちがらく、そして、セセコマシくなった。
もちろん、良かれ、悪しかれ、ではあるけれど。


そして最後の3つ目。
仲間内には、それぞれの役割のようなものが、自然に出来上がることが多い。
たとえば、話し役と聞き役、リードする側と、それについていく側、という具合だ。
その日の僕以外のメンバー8名で言えば、新しいエピソードで話題の間口を広げる人、トークを盛り立て、場をリードする人、素面だとそうでもないのに、酔うとしゃべりが止まらなくなる人、そこに冷静な突っ込みを入れる人、とぼけたコメントで返す人、積極的には会話に入らず、その様子をずっとニコニコしてみている人、全体の流れは無視して我が道を行く人、さらに、ただただひたすらベロベロになる人、というように、時間がたち、酔いが回るにつれ、皆がそれぞれの役割を務め始めたのだが、その立ち位置のようなものが、20年ぶりの再開であるにもかかわらず、昔とまったく変わらないのだ。

たった20年で、社会環境や慣習は急激な変化を遂げた。
それとは対照的に、それぞれの人間性はというと、僕の目からはさっぱり変わらないように思える。
昔のままの友人たちと、大きく変貌を遂げた時代で再会しているアンバランスさからか、酔いがまわるにつれ、まるで、タイムスリップしたかのような、奇妙な感覚に包まれていった。
摩訶不思議な酔い加減だった。

大いに盛り上がり、2次会が終わったのは午前1時。
先輩1名と僕はそこで帰ったが、残りのメンバーはもう1軒行くという。
つきあいたかったが、酒量的も時間的にも、僕は完全に限界であった。
皆、元気だなあ。


というわけで、20年ぶりの「旧職場飲み」を報告した。
20年なんて、本当にあっという間だ。
これを機に、このメンバーで年に1回くらい、集まったりするのだろうか?
それとも、しばらく間が空くのだろうか。
もし次がまた20年後だとしたら、僕は68歳になっている。
それこそ9人のうち、ひとり、ふたりは欠けているかもしれない。

人生は、あまりにも短い。
うかうかしていると、時間はあっと言う間に過ぎていく。
大切な人たちとの縁を保てるかどうかは、結局、自分次第なのだと、改めて肝に銘じるのと同時に、アーリーリタイアしたことによって、僕の中で色々な感覚が変わってきたことを知ることができた、とても素敵な宴であった。




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ぼくらアラフィフ軍団の写真。
前段中央の絵は、店に飾ってあったのを誰かがひっぺがしてもってきた。
後段向かって左の男性医師。目がすでに据わっている。
下段右から2番目で、意味なく気取っているのが僕(もちろん、酔っ払い)。
1次会でこれだから、2次会ではもちろん、ひどいことになる・・・。

一応承諾はとってあるのだが、プライバシー保護のこともちびっと考えて、小さめのサイズにしてみた(意味があるのかは、不明)。



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コメント

No title

ところdd刑務官になった18歳の女の子のドキュメンタリーを動画で見ました。 職場外では普通の女の子。 「ねんで刑務官になったの?」の質問に「安定、お金。 他の公務員試験全部落ちたから。」と答え、買い物の出費を全部家計簿に付けていました。 が、彼氏との遠距離デートで、自分から交通費かけて出向き、彼氏が全部おごると、怒ってました。 彼女「なんで毎回おごるの?」 彼氏「だって割り勘とかめんどくさいじゃん」 彼女「すごく自尊心を傷つけられるんだけど」 彼女「分かったよ。 でも数百円の会計ならいいでしょ?」 彼女「それも割り勘!」 彼氏「分かったよ。」 彼女「余は満足だ(ニコニコ)」   先生、これが今の人の感覚らしいですよ。 私も毎回お世話になっているクリニックにシュークリームとかの手土産をスタッフの人数分受付に渡しました。 次回先生「ちょうどお腹がすいててね。 ほんとにおいしかった!」 2回目以降不快感のような。 それでも雨ニモマケズ、空気ヲヨマズ、手土産を持参していったら、先生「もういいのに(怒)」  それでも持っていったら受付の女性「はぁ~」と深いため息。  手土産は「自分だけ他の患者よりよくしてね」というメッセージのように受け取られるらし、次回会った時忙しい先生にお礼を言わせる負債にもなるのです。 ああ時代は変わったんだなと思いました。

3つ目の点ですが、私は最初から参加しないか、強制参加ならあぁ早くこの時間が終わらないかなと思うタイプですね。 はぐれ鳥の人生です。

大切な人はいますが、皆家族があって、これ以上の一線を踏み越えると不快感を示すというラインがあります。 練習会場でのおしゃべり、メールのやりとりで十分な人が私の場合多いです。 風邪ひいたというので、お見舞いの品もって家までいくと不気味がられます。

ところでこんな記事見つけました。
http://www.msn.com/ja-jp/money/personalfinance/%E3%81%A0%E3%81%BE%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%84%EF%BC%81%E5%A4%A7%E6%90%8D%E3%81%99%E3%82%8B%E9%87%91%E8%9E%8D%E6%8A%95%E8%B3%87/ar-BBCYtH7?li=BBfTjut&ocid=spartandhp#page=2

先生の投資に対するスタンスと同じではないですか。 インデックス投信と書いてありましたが、インデックス投資と同じですよね? 私もやります。

人生は、あまりにも短い。
うかうかしていると、時間はあっと言う間に過ぎていく。 生きている間結局頼れるのは金。 金を増やさねば。 増やして落とした携帯代の元をとります。  御拝読有難うございました。

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Re: No title

> 私も毎回お世話になっているクリニックにシュークリームとかの手土産をスタッフの人数分受付に渡しました。 次回先生「ちょうどお腹がすいててね。 ほんとにおいしかった!」 2回目以降不快感のような。 それでも雨ニモマケズ、空気ヲヨマズ、手土産を持参していったら、先生「もういいのに(怒)」

う~ん、難しいですね。
これはやはり距離感。過ぎたる親切心はひかれます。

> 3つ目の点ですが、私は最初から参加しないか、強制参加ならあぁ早くこの時間が終わらないかなと思うタイプですね。

ははは、僕も一緒です。
人数が4人以上の会には基本的に参加しません。
先週の2件は例外中の例外です。

> 大切な人はいますが、皆家族があって、これ以上の一線を踏み越えると不快感を示すというラインがあります。 練習会場でのおしゃべり、メールのやりとりで十分な人が私の場合多いです。 風邪ひいたというので、お見舞いの品もって家までいくと不気味がられます。

本当にその通りで、やはり適切な距離感が大切だと思います。

> ところでこんな記事見つけました。

チェックしたら、こんな一文がありました。
「3000万円の退職金があるなら、半分は預金、半分をインデックス投信に回すことをお勧めします。それも一気にではなく、毎月少しずつ同じ金額で購入していきます。そうした投資方法を「ドル・コスト平均法」といい、損失が一時発生したとしても、長期にわたるトータルの利益でカバーしていくものです。」
おおむね正論だと思いますが、なぜ半々かが不明です。
インデックス投資のリスクと期待リターンを考えて、各自がパーセンテージを決めるべきです。
これも、ぜひ自著をご参照ください。

> 金を増やさねば。 増やして落とした携帯代の元をとります。  御拝読有難うございました。

災難でしたね!
でも、大事なのは非地位財。金は便利だけど、そこに縛られるのは得策でないと僕は思います。
いろいろ、うまく回るといいですね!

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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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