FC2ブログ

記事一覧

不都合な真実ではあるが、自己実現のためにはアーリーリタイアが ”ほぼ必須” なのだ~リタイアへの知見10

今回は、僕のアーリーリタイアを後押しした知見シリーズの最終回。
実は、これが決定打となった。


「自己実現」という言葉は、皆さんも聞き覚えがあると思う。
自分探しをして、自分のやりたいことをみつけ、それを実現させるような意味に使われる。

では、「自我実現」はどうだろう? 
こちらの方は、あまり馴染みがないかもしれない。

実はこれらの言葉は、スイスの心理学者ユングが最初につくったものだ。
自己実現は、自分が通常考える自分(自我)を超えて、無意識の自分をも含めて自己と捉え、それを開花させること、つまり、自分では意識せず、活かしきれていない、潜在的な性質や能力をも導き出して、本当の自分らしく生きることを意味する。

一方の自我実現は、自我の範囲内で、社会的に評価されるような目標を達成すること。
努力して専門的な仕事についたり、大きなプロジェクトを成功させたりといった、意識した上で欲していた結果を得ることはこちらに含まれるので、現在、自己実現という言葉は、ユングの意図した本来の意味ではなく、むしろ自我実現に近い意味で使われることが多いようだ。

ユングは、自分に相談に来る人々のうち、かなりの人が十分な地位的地位や財産に恵まれ、自我も確立した、一見した限りでは何の問題もなさそうな成功者であることに気づいた。
そして、そういう人たちこそ、「本当に自分が望む人生を歩んでいるのだろうか」という悩みを抱くのだと考えたのだ。
そのような状態は、自我実現によって得られる精神的安定の限界であり、そこを起点として、人によっては自己実現へ向けてのチャレンジが始まることになる。

自己実現は潜在意識までを含むので、自分にとってもよく意義のわからない要素も多く、達成には困難をともなうし、良識的なコントロールが効かなくなるため、時として社会や周囲との調和も難しくなってしまう。
しかし、それを成し遂げることによって、新しい創造性へと飛躍できるだけでなく、いずれ訪れる自身の死までも含めて、しっかりと心全体で納得し、受け止めることができるようになる、とユングは言うのだ。

現役時代の僕は、医師としての仕事に、誇りも、やりがいも感じていたが、それでも数年ほど前から、患者さんの役に立つことによる喜びが、少しずつ薄れてきたことに気づいていた。
自我実現で得られる幸福が、限界にきてしまっていたのだろう。

自我実現が目指すところは、社会的成功と相容れるので、仕事の延長線上で得ることができる。
しかし、自己実現の方はそうはいかない。
恵まれた才能をもち、しかもそれが潜在意識を含めた自己と一致するといった幸運に恵まれない限り、生活の糧を得るための仕事によって達成することは、論理的には困難だと言わざるをえない。

ユングは、人生の前半は自我実現を目指し、後半で自己実現に取り組むべきだと考えた。
自己実現のためには、人生の価値に疑いをもてるくらい成熟することが前提になるため、若いうちではなく、ある程度年をとってから出てくるテーマである、というわけである。

となると、僕のような凡人が自己実現を目指すのであれば、まずは自我実現を達成し、ある程度の資産を得てリタイア生活に入った後、中年期から老年期にかけて、今度は腰を据えて自己実現を目指す、という手順を踏んでいくしかないのではなかろうか?

自分にとっての自己実現がどのような形になるのか、実は僕自身、よくわかっていない。
真の欲求を見極めるには、まだまだ心の中に雑念が多過ぎる。
だから、とりあえず文を紡ぎ、頭を整理し、時間が取れるときは瞑想をするようにしている。
いずれ、何かが姿を現してくれると信じて。


2a5604c0f9ca0781289a54df24124783_s.jpg


今、48歳。
80歳まで生きるとすると、あと4割残っていることになる。
だが、話はそう単純ではない。
年を取るごとに、1年が短くなっていくことは、皆さんもご存じの通りだ。
人生の実際の長さと、「体感」する長さとは大きく異なる。
先日、人生を「体感量」でみれば、20歳で一生の半分が終わっている、という論説を読んだ。
この説に沿って計算すると、僕はすでに人生の8割を終えていることになる。
サッカーで言えば後半30分付近。
ロスタイムがあるかどうかはわからないし、それどころか、ゲームが本当に90分間続くのかについてすら、なんの保証もない。
人生なんて、うかうかしているとあっという間に終わってしまう。

じゃあ、どう対処すればいいのか?
皆さんに勧められるようなスマートなアイディアは、僕にはない。
とりあえず、しっかりと足元を見据えながら、日々精進していくしか道はないように感じている。


「リタイアへの知見」シリーズ、参考になる記事はあっただろうか?
自著 ”幸せの確率~あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ” にも書いた通り、実は僕はアーリーリタイアこそ是、というスタンスではない。
ただ、多くの人が、目前に広がる数多くの選択肢に気づかぬまま、必要以上に窮屈な思いで日々を過ごしているようにみえることがあるので、自分自身があえて極端な選択をすることにより、ひとりでも多くの人に、人生の自由さに気づいてほしい考え、本を書いたり、ブログを書いたり、講演をしたりしている。

人と違った生き方をすることには、もちろん恐怖や不安がつきまとう。
それは恐らく本能的なものだろう。
でも、逆の、「人と似たような人生を送るために、自分のやりたいことを犠牲にし続ける生涯」という言葉は、皆さんにどう響くだろうか?
そっちのほうが、よほどホラーだと僕は感じている。

あなたの生涯が幸せである確率は、どうすれば上がるのだろうか?

テレビやネットを通じて喧伝される、誰かが陰で得をするための情報や、遺伝子が仕掛る罠に足をすくわれることなく、冷静に、じっくりと考えてほしい。
あなたがあなたにふさわしい、豊かな、かけがえのない生き方をみつけることを、そして一連の記事がその一助となることを祈って、この「リタイアへの知見」シリーズを終わりにする。

長々とおつき合いいただいたことに、感謝する。




本日もご来訪ありがとうございます。
お陰さまで「セミリタイア生活」ランキングで10位以内に留まれています。
無名の僕が、本書の存在を知ってもらう唯一の手段がこのブログです。
そのためには、引き続き、皆様のご支援だけが頼りです。
お手数をおかけしますが、ポチッのひと押し、何卒よろしくお願いします。
  ↓
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村





絶賛発売中!



お勧めの記事。もし興味があれば、ご一読を。

自著 ”幸せの確率 あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ” の内容に興味のある方。
僕が書いた本「幸せの確率」の内容

書評
アゴラ 言論プラットフォーム
新潟日報

自著を紹介してくれているブログ(実社会での友人によるものを除く)
FXで1億稼いでアーリーリタイア
いろいろ投資でアーリーリタイア~長期積立分散投資で来年仕事辞めちゃいます~

自分の企画を出版化することに興味のある方。
出版社への原稿の売り込み4

すでに原稿があって、商業出版に興味のある方。
出版社への原稿の売り込み9

インデックス投資に興味のある方。
amazonでのカスタマーレビューについて、語ってみる。さらに、蛮勇をふるって、山崎元氏の名著を批判・・・



にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村
スポンサーサイト



コメント

No title

 自我の探求の前に、ランチのラーメンに何の野菜を
 投入するかを自分の欲求と折り合わねば。

Re: No title

それも大切!

No title

大筋、同意です。

かつては、定年が60歳で退職金と年金で悠々自適のセカンドライフが約束されていました。

しかし、少子高齢化の人手不足と、破綻した年金制度を無理やり維持するために、定年は際限なく延長され75歳までの健康寿命をすべて労働に搾取されることがほぼ確定しているのが現状です。

しかも、労働制度も、高度経済成長期の終身雇用、年功序列を前提とした労働者に滅私奉公を強いる次第遅れの制度のままです。
退職後の安定というメリットが消滅して、デメリットのみ残っているという碌でも無い状況です。

やってられないですね。
アーリーリタイアしない限り、自分の時間を取りもですことは出来ません。

そのためには金融知識を身につけ、資産形成に励み、会社を辞めても何とかなるという選択肢を手に入れる必要があります。
自分のスモールビジネスを持てればなおいいと思います。

選択肢のない人間に自由はありません。このブログ記事の受け売りですけど。
http://yokichi.com/2010/12/post-291.html

私も、選択肢を手に入れるために、日々努力している最中です。
あんまり、上手くいってないですけど。

Re: No title

> しかし、少子高齢化の人手不足と、破綻した年金制度を無理やり維持するために、定年は際限なく延長され75歳までの健康寿命をすべて労働に搾取されることがほぼ確定しているのが現状です。
> やってられないですね。

残念ながら、おっしゃる通りだと思います。
自主的、かつ大胆に動かないと、今の日本で自由を得るのは困難です。

> そのためには金融知識を身につけ、資産形成に励み、会社を辞めても何とかなるという選択肢を手に入れる必要があります。

これも同意。
幸運なことに、そういうことができる程度には豊かな状況に、今の日本はあります。

> 自分のスモールビジネスを持てればなおいいと思います。

う~ん、これは流行りのようですが、僕は懐疑的です。
一部の成功例が目立つだけで、そううまくいくことはあまりないような気が・・・。
時間は有限ですから、あまり時間を割くことは、個人的にはお薦めしませんし、自著にもその辺のことは書いてあります。

> 選択肢のない人間に自由はありません。このブログ記事の受け売りですけど。
> http://yokichi.com/2010/12/post-291.html

ぱらぱらっと読みました。
しかし世の中、すごい人はいるものですね。
選択肢をもてば自由になることは、まったくその通りだと思います。
しかし、その発想に縛られると、それゆえに逆に不自由になることも・・・。
難しいですね。

> 私も、選択肢を手に入れるために、日々努力している最中です。

うまくいくといいですね。
お互い、がんばりましょう!

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

フリーエリア

フリーエリア