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「収入が増えても幸福度は増さない」ことを示すいくつものデータを紹介する~リタイアへの知見3

アーリーリタイアへの知見、3回目の今日は収入の多寡と幸福度との関係について。

実は収入と幸福の相関はそれほど強くはなく、収入が増大しても幸福感は高まらないことがわかっている。
もちろん、収入がゼロよりも、衣食住に困らない収入があったほうが幸福なのは間違いないだろうが、一定以上の収入は幸福の度合いを増やすのに寄与しないどころか、逆効果になるという研究さえあるのだ。


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具体的に、どのくらいのレベルまで収入が人に幸福をもたらすかというと、

・年収にして 75,000ドル(1ドル100円で計算すると750万円)を超えると、それ以上収入が増えても幸福度は高まらないという説、

・ぐっと額が下がって、年収36,000ドルを超えると幸福度は上がらなくなるばかりか、逆に下がり始めるという説、

・国民一人当たりの年間所得が10,000ドルから15,000ドルに達したら、それ以上の経済成長は幸福度を上昇させないという説


という具合に、論文により具体的な金額には大きな隔たりがあるものの、収入が増えればその分幸福度が増すというような、単純なものでないことだけは確かなようだ。
現に日本でも、日本でも1960年から2010年までの50年間で、国民一人当たりの実質GDPは約6倍になっているが、生活満足度は横ばいのままで、まったく上昇していない。
さらに、「収入の高い人達は他の人たちよりも気を張っており、楽しむための活動に費やす時間が短い傾向があること」や「収入が人生の満足度に与える影響は一時的なものにすぎないこと」がわかってきている。

僕の周囲にいる人たちをみても、その通りだと思う。
特に、年収が1500万円~2000万円くらいの層には、収入が見栄支出に追いつかず、さっぱり豊かさを実感できないという人が多いようだ(元医師が言うんだから、信憑性があるでしょ?)。
億の収入があっても、さっぱり幸せに見えない人もいる(これ、ホント!)。
逆に、カツカツの収入で妻子を養いながらも、実に楽しげな人もいる(きっと、皆さんのまわりにもいるはずだ)。

あるレベルまでいけば、むしろ収入が少ないほうが幸せだ、ということまでは確信をもてないが、お金で幸せは買えないということは、もはや真理だと言いきってもいいように思える。

やはり、ポイントとなるのは物欲の量だろう。
これさえコントロールできれば、たとえば、自分自身が楽しめる仕事を、快適に感じる量だけこなすことにより、最低限の収入を得て、心豊かに暮らすという生き方だって選択できる。
出世競争に明け暮れるよりも、よほどスマートだと思わないか?
出世競争に勝って、肩書や権力といった地位財を得たところで、それによる高揚感は、あっという間に色褪せていくことは、わかりきったことなのだから。


ディケンズの作品「デヴィッド・カッパーフィールド」の中に、
「年収20ポンドで、支出が19ポンド19シリング6ペンスなら、その結果は幸福だ。支出が20ポンド6ペンスなら、その結果は不幸だ」
というセリフがある。
「10」の欲望を持つ人が「8」しか手にすることができなければ、その人の人生は満たされないものになるだろう。
しかし、もしその人の欲望がそもそも「5」しかなかったら、手に入れた「8」で完全に満ち足りた日々を過ごせるに違いない。

そして、その「余った分」が十分貯まれば、アーリーリタイアだってできる。
自分のもつ時間すべてを、本当にやりたいこと、興味があることのためだけに使う日々を送れるようになるのだ。


(収入が増えた分、欲望も比例して増加させるような愚だけは犯さないようにしよう!)
僕はそう自分に言い聞かせた上で、また一歩、アーリーリタイアへの決意を強めたのだった。





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コメント

No title

1週間前はフェラーリとか見せられて刺激的でしたが、
週末はもやしを食べながら自分のペースを取り戻そう
と思います。

Re: No title

あれから1週間。
そういえば、僕は今週、1度も飲みにでてません。
僕は人として幅が狭いので、何があっても、すぐに自分のペースにもどります(笑)。

No title

うーむ

別の見方をすれば

仮に手取り750万以上なら上位約3%として

(残りの)大半の人は、非地位財をおろそかにしない範囲で、収入が増えるほど(年750万までは)幸福感が増すとも言えますね。

各自の地位財と非地位財バランスというか

負担対効果というか

そういったものとじっくり向き合うのも、たまにはいいかもですね。

Re: No title

ご指摘の通り。
幸せが上がる収入の上限は、リサーチによってまちまちで、かなり高めのものもあります。
本ブログではあまり正確に書いていませんが、「幸福度」のリサーチと「生活満足度」のものとがあり、「生活満足度」はかなりのところまで収入に比例し、「幸福度」はある程度のところで頭打ちになることが多いようです。
収入から得られる幸福は持続時間が短いので、最初から高収入ではなく、少しずつ収入が伸びて、最終的に年収700万円くらいになるのが、ひょっとしたら一番幸せなのかもしれません。
しかし、であれば高度成長期のほうが人は幸せだったのでは? ということになりますが、国民の満足度は変わっていないんですよね。
この辺の解釈は、難しいところです。


> 各自の地位財と非地位財の負担対効果

素晴らしい表現ですね。
人それぞれ違うはずですので、自分はどのような状況にあるか、そしてそれをどうすべきなのか、検討すべきと思います。
僕も週末を利用して、考えてみたいと思います!

コメントありがとうございました。

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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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