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マズローの欲求階層説から早期リタイアを考える ~”FXで1億稼いでアーリーリタイア”でおなじみ、 tochiさんへのお返事にかえて

人気ブロガーのtochiさんから、当ブログで以前書いた自著の紹介記事に対してコメントをいただいた。
内容は、

面白そう!
近いうちトライ予定なので、アーリーリタイアしたら必ず読ませて頂きます!


というもの。
もちろん、うれしい。
うれしくはあるが、僕の書いた本 ”幸せの確率~あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ” はリタイアした人向けではなく、それを目指す人、あるいは、そういう選択肢があることを知らずに過ごしている人に向けて書いた本なので、できればリタイア前に読んでほしいのだが・・・。

それはさておき。

tochiさんのブログはFXをメインにしたものなので、それに興味のない僕は毎回読んでいるわけではないのだが、たまにFX以外について書かれることがある。
それらの記事は内容のレベルが高いだけでなく、密度の濃いユーモアを織り込んだ文体がおもしろいのもあって、定期的にチェックするようになった。
少し前になるが、日本の世代間格差に関しての記事に興味をもったので、この時はやや反論めいたコメントを残したのだが、それに対して実に丁寧な回答をいただき、恐縮したことを覚えている。

Tochiさんのブログには他にもおもしろい記事が多々あり、例えばマズローの欲求階層説についての考察

僕自身、マズローについてはいずれ書きたいと思っていたし、ちょうどコメントを頂いたお返しという意味も込めて、tochiさんのブログを引用しながら持論を述べたいと思う。


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マズローの欲求階層説は、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、下の階層の欲求が満たされて、初めてその上の、より高次な階層の欲求が生じるというもので、下から順番に、

生理的欲求(食べたい、寝たいといった、基本的なもの)、
安全欲求(安全に暮らしたいということ)、
社会的欲求(仲間を求めること)、
尊厳欲求(認められ、尊敬されたいということ)、
そして最後、ピラミッドの頂上に位置するのが、自己実現欲求(お金や社会的地位のためではなく、自分の能力を最大限に引き出したいという欲求)

となっている。

これに対するtochiさんの感想は、こうだ。

つまり、マズローさんの説の欲求を満たすことが幸せであるとすれば、住むお家とご飯があってバリバリ仕事して愛する家族が居て夢を追いかけていたら、幸せってことか。まあ、確かに好きな仕事で夢を追って皆んなに認められて家族と生きられたら幸せかもな。でもそれってかなり非現実的!ほとんどそんなことできてるヒトはいないでしょ。


マズローさんの説を正しいとすると、社会からの離脱であるリタイアで社会的な承認など得られるわけもなく、安心・安心からもほと遠く、生理的な欲求を満たすことがせいぜいでしょう。だからマズロー理論にハマるような普通の価値観の人がリタイアしてしまうと幸せをつかむのは至難の業であることは想像できます!



う~ん、これは少し違うように思える。
マズローが言いたいのは、「下の階層の欲求が満たされて初めて、その上の、より高次な階層の欲求が生じる」、つまり、「衣食住も足りてないのに、自己実現欲求なんて出てくるなんとことは、普通はありませんよ」、ということだと、僕は解釈している。
「バリバリ仕事する」と「夢を追いかける」を同時に行う必要はないのだ。
しっかり働いて、社会的欲求や尊厳欲求を満たして、自己実現欲求が生まれたら、今度はそれに腰をすえて取り組めばいい。

たとえば、tochiさん自身。
記事やプロフィールからみると、定職をもち、つき合いの長い彼女がいて、さらにブログで人気を博し、アフィリエイト収入さえ得ている。
つまり、マズローの説でいうところの、社会的欲求とそれに続く尊厳欲求までは、すでに満たされていると考えるべきだ。
tochiさんの自己実現がどこに向いているのかわからないので、ここからは断定できないが、あれだけの活躍をしていれば、すでに自己実現欲求もかなり叶えている可能性が高い。
もし、自己実現願望が現在の活動とは違う方向を向いており、それに関して、まだ道半ばだということであれば、アーリーリタイアを達成し、時間的余裕をもつことが大切になってくる。
つまり、マズロー理論はアーリーリタイアの否定ではなく、むしろ称賛だというのが、僕の意見だ。


ちなみにマズローは晩年、5段階の欲求階層の上に、さらにもう一つの段階があると発表し、自己超越 (Self-transcendence) と名づけている。
これは、「自己のためだけではなく、周囲をも豊かにしたい欲求」、つまり、エゴを超えた、社会貢献的な意味合いを多み、瞑想的な認知も求められる。
この領域に到達できる人は人口の2%程度だろう、ということだから、意外と多い。
がんばれば実現できるかも、と思わせてくれるギリギリのラインだ。

僕はまだまだ道半ばだが、これを目指して日々を送っている。
経済的独立をはたし、アーリーリタイアするところまでは実現したので、現在は本の出版(ついでにこのブログ)によって自分の考えを世に問いながら、家族・友人とできるだけ心豊かに日々を過ごし、さらに、ヨガ・瞑想に取り組むことによって、自己の内面に気づきを入れる方法を模索している。
(ちょっとややこしくなるが、マズローの自己実現はユングの言う自我実現に、マズローの自己超越はユングの自己実現に、定義上はとても似ている)
ユングの唱える自我実現と自己実現


tochiさんはこの回のブログを、このように結んでいる。

せっかく生まれたのだから。どんな偉業をなそうとも、どんな犯罪をなそうとも、死んだら全て消えて無くなるのです。泣いても笑っても一度きりの人生。失敗してもいいから、恥をかいてもいいから自分を知り、自分の直感と感情に素直に生きられれば日常生活に転がってる小さな幸せに沢山気がつくようになって幸せに生きられるんじゃないかな。今はなんとなくそんな気がする。


非常に「瞑想的」な意見だと思う。
マズロー理論への解釈には異論があるものの、tochiさんがたどり着いた考察の出口には、僕も完全に同意する。
そして、こんな文章が出てくるあたり、やはりtochiさんは「自己実現」をほぼ終えて、「自己超越」に向かう態勢を整えつつある人であるように思えてならない。

ただ、そのためには、まずアーリーリタイア達成がキーになりそうだ。
リタイア資金を稼ぐ必要がある間は、僕の経験上、なかなか他者のためにはなりきれない。
特にFXは、参加者によるゼロサムゲームだから、自分が得をするためには、他の誰かにその分の損失を被ってもらわなければならない。
そのような状況下での、自己超越は困難なような気もする。
そういう意味でも、なんとかtochiさんには、アーリーリタイアメントを達成してもらいたいものだ。

・・・大きなお世話だとは思うが(笑)。


というわけで、tochiさん、ブログ、楽しく拝読しています。
今日は勝手なことを書いて、すいません。
今後のより一層のご活躍と、アーリーリタイアの達成を祈っております。
そして、自著“幸せの確率”は、どうせ買うならリタイア前に買って下さい!(笑)
今日の記事のような内容を、高密度で詰め込めたと自負しています。

セミリタイア村住人同士、今後ともよろしくお願いします。





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プロフィール

内山 直

Author:内山 直
医師稼業からセミリタイアし、現在は「なんちゃんて」文筆家。
有り余る時間を武器に、興味のあることに次々と取り組みながら、妻、子供3人とまったり暮らしています。
2017年に「幸せの確率~あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ」、2018年に「4週間で幸せになる方法」をセルバ出版から上梓しました。
どんなにお金があっても、地位が高くても、はたまた美貌の持ち主であっても、幸福度に大差はありません。
このブログでは科学的見地から「幸福学」の啓蒙に努めています。

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